赤ちゃんの肌は、CMなどにでてくる赤ちゃんのようにいつでもきめが細かくてすべすべ・・なんて思っていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際は肌がとても薄く、過剰な皮脂分泌と乾燥で肌トラブルを起こしやすい敏感肌ですよね。
その時々の肌の状況に合わせた適切なケアが、アレルギー発症や大人になってからの肌質にも関わってくるようです。
Contents
肌トラブルの移り変わり
肌トラブルは月齢とともに変わってきます。
月齢ごとに解説しますね。
出生後~2・3カ月頃
皮脂分泌が盛んな時期なため、ニキビのような赤いブツブツやかさぶたのようになる乳児脂漏性湿疹などが多くみられます。
しっかりと洗って、汚れを落とすことが大切な時期です。
4~9カ月頃
べたつきが少なくなる代わりに、乾燥しやすくなる時期です。
乾燥による湿疹は痒みを伴うことが多いので、しっかりと保湿をしてあげましょう。
また、離乳食が始まりますので、口周りの荒れにも注意が必要です。
10カ月~1、2歳頃
肌が強くなり、様々な乳児湿疹が改善してくる時期です。
この時期に改善せず、悪化しているような場合は体質的な湿疹の可能性もありますので、一度受診してみることをおススメします。
主な肌トラブルとその対策
乳児湿疹には様々な種類があり、それぞれに適切なケア方法があります。
肌トラブルの原因や種類は判別が難しいので、心配な場合は受診してみてくださいね。
新生児ニキビ
生後1週間ほどからでてきます。
赤いブツブツが頬やおでこなどに現れ、顔全体が真っ赤になってしまうこともあります。
清潔にしていれば自然に改善しますので、たっぷりの泡で洗い、余分な皮脂を落としてあげましょう。
乳児脂漏性湿疹
痒みはほとんどなく、4カ月頃まで頭部やおでこなどに黄色っぽいかさぶたや、フケのようなものがでてきます。
炎症を起こすと赤く腫れ、じゅくじゅくとしてしまうことがありますので、その際には受診しましょう。
たっぷりの泡でキレイに洗い、それでもとれない場合は入浴前にベビーオイルを塗ってふやかすといいようです。
あせも
汗腺が未熟なことから、汗をかきやすく、蒸れやすい首周りや背中などにできやすい湿疹です。
夏は特に、こまめな着替えやシャワーが有効です。
また、着せすぎ、布団のかけすぎなどにも注意してくださいね。
おむつかぶれ
肌がこすれあい、ただれることで左右対称にできる炎症です。
予防対策としておしりを清潔に保ち、よく乾かすことが大切です。
赤ちゃんの様子を見ながら、おしり拭きやおむつの種類を変えてみるのもいいかもしれません。
正しい肌ケア方法とは
肌ケアの基本は「清潔」と「保湿」です。
入浴時にたっぷりの泡でしっかりと洗い、よく洗い流してあげましょう。
手で洗うこと
赤ちゃんの肌をあまり傷付けずに洗えるので、スポンジなどではなく手で洗ってあげることがおススメです。
残っている汚れやお湯の温度もわかりやすいですよ。
石鹸は泡立ててから
石鹸を使用されている場合、そのまま使うと傷付けてしまうのでしっかり泡立ててから使いましょう。
ひるまず顔のふき取りをしよう
顔が濡れることに赤ちゃんも次第に慣れますので、顔の拭き取りが不十分にならないように注意してくださいね。
保湿は1日に何度も
離乳食が始まっている場合には特に口周りの清潔を保ち、その都度保湿してあげてください。
保湿剤はマッサージをするようにたっぷりと、入浴後は5分以内、顔は一日に何度も塗ってあげるのがコツです。
ステロイドは用法容量を守って
乳児湿疹で受診した際、ステロイド剤が含まれた薬を処方されることが多いようです。
ステロイドは怖いと思われている方もいらっしゃいますが、少し良くなったからと自己判断で使用を中止せず、使用量、使用期間を守り、しっかりと治して肌がキレイな状態を長く保つことが大切です。
肌荒れと治すのを頻繁に繰り返すことで肌の状態が悪化したり、大人になってからの肌質に影響を及ぼしてしまうことがあるようです。
肌ケアは食物アレルギー予防にも繋がる
赤ちゃんは皮膚のバリア機能が壊れていると食物アレルギーを発症することがあるようです。
離乳食開始前後に口周りや頬が荒れていると、傷ついている皮膚から空気中に舞っている卵などのたんぱく質が入ることでアレルギーをつくってしまう可能性がでてくるようなので、正しい肌ケアを行いましょう。
編集後記
痒みを伴う肌トラブルは特に、見ているだけでもかわいそうで早く治してあげたいですよね。
話すことのできない赤ちゃんの肌ケアには、お母さんの目が大切です。
寝返りしながら痒い部分をこすりつけていないか、皮膚の溝や耳の裏が赤くなっていないかなど赤ちゃんをよく観察してみてください。
早めに気付けば軽い症状のうちに対処してあげることができます。
もし悪化してしまっても、月齢、年齢を重ねることで次第に肌が強くなっていきますので、長い目で見て時間をかけて治していきましょう。